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“user-driven”の背景(3) -- 経営に貢献するITの要因

先に明らかにした「IT活用がうまくいかない問題の核」をよく考察すると、すべての項目で共通するのは「主体性がない」ということであるとわかります。このことを念頭に置くと、経営に資するITシステムを実現するためには、つまり「IT活用がうまくいかない問題の核」の反対の行動をとればよいことになります。

【IT導入を成功に導く要因】
実現したいことを定義する力をつける
自社独自の業務ニーズをまとめる
ベンダを適切に管理制御する
積極的に意思疎通を行う
現実的な要求レベルを認識する
事前事後に適切な投資評価を実施する
組織的にICT教育を実践し強化する

ところで、日本プロジェクトマネジメント協会が取りまとめている、ITシステムにかかるプロジェクトマネジメント手法の標準「P2M標準」によれば、成功するITシステム構築プロジェクトによって、企業には次の4つの価値がもたらされるとされています。

■資産価値     企業のROAに貢献すること
■機能価値     要求を満たす機能や品質をもたらすこと
■調和価値     さまざまな関係者が満足を得ること
■知的資産価値   構築活動を通してスキルやノウハウを蓄積すること

これらは、「企業システムが経営に資するITであるかどうかの指標」としても有用だと思われますが、その観点で考察すると、これらのうち一つの価値に注力すれば、おのずと他の価値も向上することに気付きます。

それは、「知的資産価値」です。

つまり、「知的資産価値」を向上させることによって「IT導入を成功に導く要因」をすべて満たすように活動すればよいのです。実際、当社の事例研究によれば、IT活用の先端を行く企業では自然に、経営陣がICTに積極的に関与し、ICT戦略を立案し、ICTシステムを「自ら構想」し、投資評価を欠かさない組織となるよう推進しています。

当社ではこのような組織体制を“user-driven”(ユーザ駆動型ICT経営、の意)と呼んでいます。つまり、ユーザ側が積極的に主導してICTを構想し、自らの経営に資するシステムを全体最適化している体制です。

今後、ICTはさらに進化し、境界なき連携の時代へと移っていきます。ソフトウェアはパッケージ購入からサービス選択へと主流が移り、システムの汎用性はさらに高まります。それに伴い、企業は膨大化したICT戦略オプションから自社に適切なICTの選択を迫られることになります。

その状況を完全に理解し、適切な選択を行うには、自社内に一定レベル以上の「知的資産価値」を維持する必要があります。そして的確なタイミングで迅速にICTシステムを構築する機動力も問われます。それが、「際立つIT活用」を実現し、他社を凌ぐ要因となります。

つまり、“user-driven”化は、時代の要請なのです。

当社には“user-driven”なIT経営を実現するためのノウハウがあります。


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