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“user-driven”の背景(1) -- ITは、なぜ経営を加速しないのか?

現代の企業経営において、業種業態を問わず、ITは不可分の存在となりました。あらゆる企業が、何らかの形でコンピュータを操り、システムを活用して業務を進めています。

一方、ITが企業に深く浸透するにつれて、さまざまな問題事象も報告されるようになりました。貴社でも、次のようなIT導入失敗の事例を、お聞きになったり体験されたりしたことはないでしょうか。

システムが使われない・使いにくいシステムになり効率が悪化
要求がうまく満たされない場合、システムが稼働してからその作業効率が良くないことに不満が噴出します。最終的に元通りの業務処理に戻ってしまい、そのITシステムは利用されなくなる、というケースです。他にも、システム構築作業の終盤になって検討漏れが発覚するも納期まで実装するのは手遅れとなってしまうケースでも、使いにくいシステムが出来上がります。
追加投資を迫られる
ベンダとの意思疎通の問題または自社内での検討漏れによって、予想外の仕様追加が必要となった場合、改めて費用請求されることになります。こうした場合、資金の問題もさることながら、それを承認するために費やされる業務工数も無視できないものになります。
必要な時期にシステムが完成しない
何らかの理由でシステム構築プロジェクトが遅延すれば納期に影響し、予定通りの利用開始ができなくなるケースがあります。仕様追加に限らず、短納期で予定外の事象が発生すればベンダ側も疲弊しやすくなり、発揮すべきパフォーマンスが発揮されなくなる恐れもあります。ベンダの責任と言ってしまえばそれまでですが、最終的に不幸なのはユーザです。
知らぬ間に過大投資している
ユーザ側の要求に曖昧な要素があればある程、ベンダは「リスク」を費用に載せます。もちろんそれは、見積もり項目上ではユーザには見えません。要求から曖昧さが消えればこうしたリスク要素も削減できる可能性がありますが、放置されることによって余計なコストがかかります。また、システム稼働後のランニングコストにまでユーザ側の考えが十分及ばずにいるケースもあります。

こうした問題が発生すると、ユーザ企業は無駄な投資を強いられることになります。このような一筋縄ではいかない困難を体験した結果、

「ITは何やら手に負えない」
「ITに投資して本当に効果があるのか」
「IT投資しても収益には貢献しない」

といった認識につながるのではないかと思われます。

しかし一方では、ITで経営を加速し、収益に直結させている企業は現実に存在します。そうした企業は、上記のような問題の発生を回避しているということです。彼らには、こうした問題の根本原因が見えています。では、上記のような「よくある問題」の核とは、いったいどのようなことなのでしょうか?



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